肝機能が悪いって言われると、取りあえず何をすればいいのか調べますよね。
もちろん食生活の改善等指示されることもありますし、お酒を減らすように言われることもありますし、投薬治療することもあるでしょうが、他のも何か良い手立てはないかと思ってしまうのが人の心というものです。
そうやって何かないかと調べると、色々な肝臓にいいとされる栄養素などが見つかります。
その中で今回目についたのが「亜鉛」。
亜鉛が何に含まれているとか、どんな成分なのかぱっと思いつかないんです。
体に悪そうなものではないのですが、肝臓にどんな効果をもたらしてくれるのでしょうか。
詳しく見ていきたいと思います。
亜鉛とは?
まず工業製品などで使われる亜鉛を想像してしまうのですが、今回はそれではなく、人体にとっての亜鉛についてです。
亜鉛は必須ミネラル16種の1つです。
100種類以上物酵素の働きに関与していて、主に酵素を形作ったり維持したりするのに必須とされています。
また亜鉛はタンパク質を作るのに必要な微量元素の1つでもあります。
必要な微量元素は他にもたくさんあるのですが、その中でも亜鉛は必要量がずば抜けて多くなっています。
この2つのことから、亜鉛は肝臓だけでなく、全身隅々まで必要な成分であることがわかります。
亜鉛、めちゃめちゃ重要ですね。
肝臓と亜鉛
では、そんな亜鉛は肝臓にどのように関わってくるのでしょうか?
まず大きくあげられるのは、亜鉛欠乏によって肝臓病を引き起こしてしまうという恐ろしい話です。
先ほど書いたようにタンパク質の合成に亜鉛は必要です。
これによって新しい細胞が作られていきます。
肝臓は傷つきやすいですが、回復能力がある臓器です。
その回復に必要なのはタンパク質です。
つまり、亜鉛が不足してしまうと、肝臓を修復することが出来ず、傷つく一方になってしまい、その結果肝炎や肝硬変などの重度の肝臓病を引き起こしてしまうのです。
肝臓が傷つく原因の1つはお酒です。
アルコールは、はっきり言って体には毒です。
毒は肝臓で解毒されて無害化されます。
その際に肝臓内のアルコール脱水素酵素というものが登場します。
亜鉛はこの酵素の原料です。
つまり、お酒を飲む人は亜鉛をしっかり摂らないと、肝臓での解毒ができなくなってしまい、結果二日酔いなどの症状が出て、肝臓にも負担がかかってしまうのです。
もう1つ肝臓が疲れる原因になるのがアンモニア。
これは慢性的な疲労をもたらす毒素です。
けれどアンモニアは人が普通に生活していても発生してしまいます。
この分解も滞ると肝臓は傷つき肝硬変になってしまいます。
このアンモニアの分解にも亜鉛が必要になってきます。
実際肝硬変の治療にも亜鉛は使われています。
亜鉛を摂取することで毒素を滞りなく分解して代謝させることが出来、その結果健康な肝臓を維持することが出来るのです。
亜鉛を摂取すること
では、実際に摂取しようと思います。
ところが、これが意外と難しいんです。
実は亜鉛は水に溶けにくいので、吸収率がとても低いのです。
また、溜め込むことが出来ないので、亜鉛は食べても使われなかった分はどんどん排泄されてしまいます。
しかもその吸収率は年をとると更に下がってしまいます。
つまり、亜鉛を食品から摂取するのはとても難しいのです。
しかもたくさん含まれているという牡蠣ですら、1日3個4個食べなくてはいけないというではありませんか。
そして、調理方法によっては更に必要になるわけですから、食事だけで亜鉛を必要量全て毎日摂るというのは結構大変です。
ですので、亜鉛をしっかりと摂りたいというのであれば、ここはやはりサプリメントに頼るのが一番だと思います。
サプリメントだと、吸収しやすく作られているものが多いですし、他の肝臓に良い成分もまとめて摂取することが可能です。
亜鉛過剰での弊害もないわけではないのですが、先程書いたように、余分なものはほぼ排泄されますし、現代においては不足している人のほうがよほど多いですので、あまり気にしなくていいと思います。
まとめ
亜鉛ってめちゃめちゃ重要な成分なんですね。
あんまりよくわからない成分とか言ってごめんなさい。
肝臓はもちろん、体を作るのに重要な亜鉛。
出来るだけ積極的に摂っていきたいですね。
牡蠣以外だと、ごまや牛肉、ナッツ類やチーズに含まれているそうです。
余り食べすぎると塩分のとりすぎになってしまいそうなものも多いので、亜鉛の摂りすぎよりも他の部分に注意しなくてはいけなさそうです。
そこに気をつけながら、もしくは最初からサプリメントで摂取して、健康な肝臓を取り戻しませんか。