沈黙の臓器、肝臓。悪くなっていることに気がつきにくく、気がついた時には症状が進んでいることからそう呼ばれています。
悪くなっても症状がない、あってもそれとわかりにくい。肝臓は多くを発信してくれないのです。
でも、出来ることなら自分でいいのか悪いのか知りたいですよね。
何かいい手立てはないのでしょうか。
実は全くないわけではありません。
その方法とは、指を使うのです。
なんだかお手軽そうです。ではどのようにするのでしょうか。
肝臓の病気
肝臓が悪い状態とはどのような状態なのでしょうか。
一番患者数が多いのは脂肪肝です。
脂肪肝にはアルコール性と非アルコール性の2種類あります。
アルコール性は言わずもがな、お酒の飲み過ぎが原因の疾患です。
もう1つの非アルコール性は、お酒が原因ではないものです。
主な原因は食べ過ぎや運動不足による肥満が原因とされています。
近年この非アルコール性脂肪肝の患者数が増えています。
お酒を飲んでいないからといって油断はできないのです。
そして、アルコール性よりも非アルコール性の方が危険とも言われています。
この脂肪肝が進行していくと肝炎や肝硬変になります。
肝炎は肝臓が炎症を起こしている状態です。
肝炎も肝硬変も、働きが弱くなっている状態です。
この状態になってもまだほとんど自覚症状がない人もいます。
それでも重度の肝炎や肝硬変になると、黄疸などの症状が現れ、食欲不振や倦怠感などに襲われます。
そして、肝硬変が更に進むと肝臓がんになります。
ここまで来るとかなり危険な状態です。命に関わります。
肝臓は段階を経て悪化していきますが、その過程がとにかく気が付きにくいのです。
症状があっても風邪や疲れからくるものだと勘違いしやすく、気がついたときには重度の肝硬変だったり肝臓がんまで進んでいることも少なくありません。
沈黙の臓器は沈黙が破られたときには恐ろしいことになっているのです。
診断方法
自覚症状が少ない肝臓ですが、どのようにして異常を見つけるのでしょうか。
一般的には採血による血液検査で発見されます。
もし手元に採血の結果の書かれた紙があったら見てみてください。
肝機能はALT、AST、γーGTPの3項目で確認することができます。
採血検査ではほぼ確実に検査項目に入っています。
この3項目が高いと肝臓の機能に異常があるとわかります。
会社で健康診断を1年に1回きちんと受けていればその時にわかります。
異常があれば医療機関で再検査をして肝臓の状態を見て診断が下ります。
異状がなくても年々数値が上がっていることがわかれば注意することもできます。
けれど、年に1回なんですよね。
それに会社勤めしていないと自主的に行かなくてはいけません。
それもなかなか大変です。そんなときに指を使うのです。
指の使い方
肝臓の場所はみなさんわかりますか?
肝臓は右側の肋骨の下側にあります。
寝転がって力を抜いて人差し指から小指までの4本の指を肋骨の中に入れるように一番下から入れてみてください。
何か内臓があるのを感じませんか?それが肝臓です。
この時肝臓が柔らかく感じたなら、あなたの肝臓は元気です。正常に動いています。
ところが、指が深く入らず固く感じたらちょっと危険なサインです。肝臓が固くなってしまっているかもしれません。
肝硬変まではいかなくても、脂肪肝くらいには片足を突っ込んでいる可能性があります。
あまりにも固いと感じた場合は、本当に肝硬変になっている可能性もあります。
もちろん、触診だけではわからないこともありますので、危険を感じたら即病院で検査してもらいましょう。
ちょっと固いくらいだったら、そのまま指でマッサージをしてあげることで血行が良くなり肝臓の機能を少し回復させてあげることも出来ます。
思いっきりやるとダメージ受けますので、優しく優しくほぐしてあげてください。
まとめ
肝臓の状態は血液検査やエコーなど病院に行かないと何もわからないものだと思っていました。
沈黙の臓器だし。
けれど、指で触ることで状態が読み取れるなら自宅で手軽に確認できます。
しかも、マッサージで効果があるのなら嬉しいですね。
ちょっと飲み過ぎや食べ過ぎで負担がかかっていそうなときとかにも良さそうです。
指で触って自分の肝臓をぜひチェックしてみてください。