毎日毎日仕事に追われたり、家事に追われたり、子育てに追われたり、介護に追われたり、みなさんも忙しい日々を送っていることと思います。
なかなか休みが取れなくて疲れが溜まっちゃってだるいこともあると思います。
私もガツガツ働いて帰ると疲れてだるくて仕方がありません。
ところが、このだるさの中には、日々の疲れからではないだるさが隠れている可能性があるんです。
だるいのなんていつものこと、なんて思っていたら、実は肝臓の不調が原因だったなんてことが発覚することもあります。
一体どんなだるさが肝臓の不調なのでしょうか。見ていきたいと思います。
肝臓の不調はわかりにくい
肝臓はよく「沈黙の臓器」なんて言われます。
聞いたことある方も多いのではないでしょうか。
その通りで、肝臓は多少のことなら自分で修復しちゃうんで、なかなかわかりやすく体調に現れません。
なので、気がついたときにはボロボロなんて事が多々あります。
肝臓がんが見つかった時は末期の場合が多いのもこのためです。
胃が不調なら胃の痛みや不快感がありますよね。
肺なら呼吸の異常でわかります。
肝臓はそういうわかりやすいダイレクトな症状全く無いんです。
血液検査で数値がおかしくて気がつく、というのが一番多いパターンだと思われます。
私も実際おかしくなった時は、肝臓が原因で他の臓器にまで影響が出始めていて、そこで初めて検査をしてわかったくらいです。
医師に「こんな症状なかった?」と聞かれる症状はわりと普段からあるような、あえて病院にかからないような症状ばかりで、「そういう症状が肝臓の不調に繋がっているのか。」と思ったほどでした。
肝臓が不調の症状
では、どんな症状なのでしょうか。私が医師に言われたのは以下の症状でした。
・慢性的に疲れている、だるい
・寝ても疲れが取れない
・昼間眠い
・疲れやすい
ね、普通に忙しく働いていたら割りとありがちな事でしょう。
「疲れが溜まってるんだなぁ。」で終わらせてしまいがちな症状です。
私は元々不眠持ちでしかも激務だったので、仕方のないことだと受け入れちゃってました。
それが良くなかったんですよね。
でも、これらの症状だけで病院に行こうとはなかなか思えないのも事実です。
幸いなことに私は先程も書いたように他の臓器にも影響が出始め(胃の不調と腸の不調)何かがおかしいと感じたために病院にかかり、不調が発覚して治療をしました。
このように、肝臓の不調はぱっと見わかりにくく、「忙しいから」「休めてないから」という理由をつけて見逃してしまいがちなものです。
そして気がついたときには大事になってしまうのです。
なんでだるくなるのか
では、肝臓が悪くなるとなぜだるくなるのでしょうか。
これには、肝臓の普段の働きが関係してきます。
肝臓は私達の体内で大きな役割を果たしています。
それが「代謝」「解毒」「神経伝達物質の合成」です。
この3つのことが滞ってしまい、だるくなってしまうのです。
まずは代謝。
肝臓は私達が摂取したタンパク質・脂質・炭水化物をエネルギーに変えたり保存したりしています。
体内で最も使いやすい方とであるブドウ糖が各細胞で使えるように血中の量を調整してくれます。
けれどブドウ糖が増えすぎると中性脂肪として蓄え始め、常にフル回転で休み無しに動くことになってしまいます。
中性脂肪は肝臓にへばり付き脂肪肝となっていき、肝臓の働きを鈍らせてしまいます。
そのため、体内のエネルギー代謝に問題が発生してだるくなってしまいます。
次に解毒。
体内の有害物質を肝臓で毒性の低い物質に変えて体外に排出します。
解毒の中で一番有名なのはアンモニアを尿素に変えることでしょう。
アンモニアはタンパク質を代謝するのにどうしても発生してしまう毒素です。
アンモニアはそれ自体が疲労物質になっているという報告もあり、肝臓の機能が鈍っている状態だとアンモニアが増加してしまい、だるくなってしまうのです。
最後に神経伝達物質の合成。
肝臓では脳と神経細胞をつなぐ神経伝達物質の合成にも関与しています。
肝機能に問題が起きると、疲労に重要な影響を与える副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンやセロトニン、ノルアドレナリンの分泌が低下して疲労感に影響が出るという報告があります。
つまり肝臓が不調だとそれだけでだるさを感じるようになってしまうのです。
まとめ
このように、肝臓が不調だとだるさを感じることが増えていきます。
なかなかこれを見極めるのは難しいところなのですが、もしも、普段よりも疲れやだるさを感じる、寝てもそれらが取れず蓄積されていると感じたら、それは肝臓が原因かもしれません。
肝臓は初期症状が本当にわかりにくく、だるさなんて、誰もがしばしば感じるものですからなかなか断定はできないかもしれません。
けれどもしかして、と思ったならばぜひ一度病院に行って検査してみてください。
また健康診断で肝機能の数値が良くなければ気をつけてください。
肝臓を守って元気に毎日を過ごしていきましょう。