私は辛いもの一切ダメで、唐辛子系もスパイス系もわさびも全部逃げるようにして生活しています。
お寿司はサビ抜きだしカレーだって王子様です。
辛いものが大好きな父に言わせれば、あれはカレーもどきでカレーじゃない、と言われるのですが、そんなこと知ったこっちゃない。
他にも、辛いものが好きな人は、発汗するのが体にいいとか、内側から体を暖めるとか、色々言うのですが、むしろ辛いものを食べるほうが、私には体に悪いような気がしています。
あんな刺激物が体にいいわけないじゃない、と。
じゃぁ、実際問題どうなのでしょうか。
肝臓に焦点を絞って辛いものが良いのか悪いのか見ていきたいと思います。
辛いものについて
辛い、と一口に言っても、さっきも挙げたようにいろいろな種類があります。
ちなみに辛いというのは味覚じゃないっていうのは知っていますか?
辛味は味蕾、という味を感じる場所で感じる味ではなく、痛覚に近い感覚であるため、味覚の基本味には含まれないのです。
味覚の基本味というのは、甘味・塩味・酸味・苦味・うま味のことです。そう、辛いは痛覚なのです。
辛いは実は2つに分類されます。
ホット系とシャープ系です。
ホット系の代表はとうがらしで、シャープ系の代表はわさび、と言えばなんとなく違いもわかるのではないでしょうか。
ホット系は口の中が燃えるように熱くなり、シャープ系は鼻の奥がツーンとします。
またホット系は熱に強く、シャープ系は熱に弱いのも特徴です。
玉ねぎなど、生で食べると辛いのに火を入れると甘くなるのは玉ねぎの辛さがシャープ系だからです。
辛いものは食べていい?
肝臓の観点で言うと辛いものは負担にしかならないのでアウトです。
先ほど辛いものにも種類があると言いましたが、全部同じです。全部アウトです。
辛いものは肝臓には負担がかかります。では、どう負担がかかるのでしょうか。
まず1つ目は辛いものは体を温めるからです。
それだけ聞くと冷え性とか寒いときにはいいじゃないかと思いますが、そうではないんです。
辛いものは体を温めるという力が強すぎるんです。
辛いものを食べると汗をかきますよね。
人によってはお腹がゆるくなったりしますよね。
あれは辛味成分の分解と排出のために体内の水分も一緒に排出してしまうからです。
余分な水分が排出されるならいいですが、体に必要な水分まで排出してしまっては大問題。
体に必要な水分を排出してしまうと、体に熱がこもってしまいます。
それによって、肝臓に大きな負担をかけてしまうのです。
もう1つは東洋医学的な観点で、辛いものは肝臓の血を発散させるという作用があるそうです。
肝臓は血を集めて調節している器官です。
また東洋医学では肝臓は「怒」を司るそうです。
イライラすると肝臓に悪いと言われるのは、怒を我慢していて、肝臓に溜まっている血を発散できないからだそうです。
そして、その怒を発散させるために辛いものなどを人は摂るそうです。
ほど良い塩梅で摂ればいいのですが、辛いものなど嗜好品は総じて摂りすぎてしまいがち。
それによって肝臓に負荷がかかってしまうのです。
辛いものによってずっと血を発散させっぱなしだと、肝臓自身を養う血液まで発散されてしまって、肝機能が低下してしまいます。
これらのことから辛いものは肝臓に良くない、ということになるんです。
でも食べたい
もちろん、そう言われても辛いものが好きな人には我慢しろというのは難しい話でしょう。
辛いものを食べて発散することに快楽を見出してしまってるわけですから。では、どうすればいいのでしょうか。
1つはもちろんですが、やりすぎないことです。
辛いのは少しにしましょう。少しならば元々は生薬と言われるものもあるのですから、体に良い作用があります。激辛とか辛さ○倍とか、とにかく食べすぎないことです。
もう1つ、お隣の国韓国では、この辛いもの好きが関係して肝臓がんが物凄く多いそうです。
確かにあれだけのキムチを食べてれば、と思ってしまいます。
韓国では辛さ対策で、食べる前に牛乳を飲むそうです。
多分辛いもの大好きって人の大半が唐辛子系の食べ物で辛いもの欲を満たしていると思います。
唐辛子のカプサイシンから牛乳が体を守ってくれるそうです。
なので、どうしても激辛を食べたい時は牛乳を先に飲んでおくといいでしょう。
まとめ
どんなものにしろ、強すぎる、というのは良くないんですね。
辛いものの摂り過ぎはやっぱり肝臓には毒になってしまいます。
西洋医学からだけでなく、東洋医学の観点からもそのことは明らかです。
辛いもの、としましたが、全ての刺激物が同じであることを覚えておかねばいけません。
刺激物は味の強いものですので、甘いものだって苦いものだって含まれます。何でも少し、ほどほどが一番です。
辛いものが大好きな皆さん、どうか食べすぎないようにして肝臓を労ってあげてください。