そば、と言うと、カロリーが低くてダイエットにいいなんて一時期よくTVなんかで言ってましたよね。
冷たいそばも温かいそばも、日本人にとっては馴染みの深い食べ物です。
お蕎麦屋さんは実際あちこちにありますしね。
知り合いの家もお蕎麦屋さんです。たまに行きます。
そばの効果はダイエットだけなのでしょうか?いえいえ、そんなことはありません。
そばにはたくさん食べると良いことがあります。
その中でもそばは肝臓に良い食べ物なんです。
どんな部分が肝臓に良いのでしょうか。
肝臓の働き
まず、肝臓はいったい体の中でどんな働きをしているのでしょうか。
そこから見ていきたいと思います。
肝臓の働きは3つに分けられます。
一つ目は栄養の代謝と貯蔵。
小腸で吸収した糖分と脂肪分を、体内でエネルギーに変えて貯蔵します。
そしてタンパク質、グリコーゲン、脂肪を合成、分解して蓄えて、必要な時にエネルギーとして使います。
うまくこのサイクルが回ればいいですが、貯蔵が増えすぎると肝機能が衰えてしまうことになります。
二つ目は解毒作用。
体内に入った薬やアルコールや老廃物などの有害な物質は一度肝臓に入ります。
そして肝臓内で毒物を分解し、身体に影響を及ぼさないようにします。
これも、有害物質が入れば入るほど肝機能は衰えてしまいます。
三つ目が胆汁の生成と分泌です。
胆汁は十二指腸で脂肪の消化をする時に使われます。この胆汁を生成しているのが肝臓です。
以上の3つが肝臓の働きになります。
そして、どれもものすごく重要な働きなのがよくわかると思います。
体内において、大切な働きをしているのが肝臓です。
肝機能が悪くなると、わからないうちに体を壊してしまうことになります。
そばの働き
では、そんな肝臓のために、そばはどんなことをしてくれるのでしょうか。
最初に書いたようにそばは低カロリーです。そして更に低GIの食品です。
このことは肝臓の代謝機能にあまり負担をかけずに済みます。
そういう面でまず、そばは肝臓に良いとされます。
もちろん、それだけではありません。
そばに含まれる色々な成分が肝臓の働きを助けたり、負担を軽くしてくれたりします。
そんな成分を見ていきましょう。
肝臓に良いとされている成分は全部で6つ。
ルチン・コリン・不溶性食物繊維・タンパク質・ビタミンB群・炭水化物、です。
この中でも聞き慣れないルチン・コリンを中心に説明していきたいと思います。
ルチンって何?
昔はビタミンPと言われていた成分です。
今はビタミンとして扱わずにビタミン様物質と言うそうです。
このルチンは強力な抗酸化力を持つポリフェノールなんです。
そばの実にとても多く含まれています。
このルチンには様々な健康効果があるとされていて、論文もたくさん発表されています。
その中で肝臓に重要なのが先に書いた抗酸化力。
肝臓は先程あげたように体内で重要な役割を果たしています。
代謝をする過程でどうしても出てしまうのが活性酸素。
活性酸素は細胞を破壊していきます。
肝臓は再生能力が高く、ちょっとくらいなら壊されてもすぐに再生されるのですが、長期に渡り破壊されていくと、再生能力が失われてしまい、肝硬変などの病気になってしまいます。こうなると取り返しがつきません。
そんな肝臓を痛めてしまう活性酸素を除去してくれるのが抗酸化力。
活性酸素を除去して、肝臓を守ってくれます。
ルチンが多く含まれているそばは、肝臓を守ってくれるのです。
コリンって何?
昔そんな名前の星に住んでいるという芸能人もいましたが、それとは全く別物です。
コリンも昔はビタミンの一種とされていましたが、今はルチン同様ビタミン様物質になっています。
このコリン、日本では栄養学的価値は低く、特に摂取を推奨されてもいないのですが、アメリカでは必須栄養素になっています。
コリンは体内でタンパク質から合成されるので、欠乏症にはなりにくいのですが、万が一不足すると脂肪肝を引き起こしてしまうと言われています。これは動物実験でも明らかになっています。
コリンは体内でレシチンという物質に変化します。このレシチンは細胞を守る膜を作ります。
またレシチンは肝臓で作られた中性脂肪を外へ運び出す役割もあります。
つまり、コリンが付録するとレシチンが作られず、中性脂肪が肝臓に溜まって脂肪肝になってしまうというのです。
コリンの摂取は、中性脂肪を減らし、結果肝臓を守る働きをしてくれるのです。
まとめ
奈良時代にはすでにあったとされるそばは、長く日本人の健康を支えてきた食材の1つだということは間違いないと思います。
よく時代劇なんかでもそば屋のシーンってよくありますしね。身近な健康食品と言えます。
外で食べるにも家で食べるにも手に入りやすくすぐに食べられます。
そして、そば湯まで飲めば完璧じゃないでしょうか。
これを読んでちょっとそばの力を見直したなら、早速そばを食べてみませんか。