世界三大珍味といえば、トリュフ・キャビア・フォアグラです。
では、それぞれ何なのかはご存知ですか?
トリュフはきのこ、キャビアはチョウザメのたまご、フォアグラはガチョウの肝臓です。
その中でもフォアグラ、ってどうやって作られているか知っていますか?
フォアグラはガチョウを丸々と太らせて、肝臓を脂肪肝の状態にすることで作られています。
つまり、フォアグラは脂肪の塊なのです。
私たち人間の肝臓もフォアグラになってしまうのでしょうか?
フォアグラ状態の肝臓
答えとしては、人間の肝臓もフォアグラ状態、つまり脂肪肝になります。
もちろん、ガチョウと違って故意的に肝臓を脂肪肝にする人はいません。
つまりは、普段の生活の中に問題が会って、脂肪肝になってしまうということなのです。
気が付かないだけで、みなさんの肝臓も美味しいフォアグラのように脂肪の塊になってしまっているかもしれないんです。考えるだけで怖ろしいですよね。
では、脂肪肝というのは具体的にどういったものなのでしょうか?
また、どうすれば脂肪肝になっているのかわかるのでしょうか?
脂肪肝とは
脂肪肝とは、その名の通り、肝臓に脂肪がついてしまっている状態のことです。
では、どうやって脂肪がついてしまうのでしょうか。
実は脂肪肝は2種類あり、それぞれにつき方が違います。
まず、有名なアルコールが原因の脂肪肝です。
その名もアルコール性脂肪肝。かなり直接的なネーミングですね。
なぜ、アルコールが脂肪肝の原因になってしまうのか。
その理由はアルコールによる肝機能の低下です。
アルコールは体にとっては有害物質です。肝臓はその有害物質を解毒して無害化する働きがあります。
そしてその他に中性脂肪の量をコントロールする働きもあります。
アルコールを毎日浴びるように飲めば、当然肝臓は解毒するためにフル回転になります。その結果、肝臓が疲れてしまって肝機能が低下して、中性脂肪の量をコントロールできなくなり肝臓内で蓄えてしまい、その結果肝臓に脂肪がついてしまうのです。
健康な男性でも1日に500mlのビールを10本前後毎日1ヶ月も飲めば脂肪肝を引き起こしてしまうとされています。
女性は男性よりもアルコールを分解する酵素が少ないのでこの1/2から1/3で脂肪肝を引き起こしてしまいます。
もう1つはお酒を飲まない人がなるとされている非アルコール性脂肪肝、通称NASHです。
最近の研究ではこちらの脂肪肝の方が重篤な肝機能障害を起こしやすいとされており、注意が呼びかけられています。
原因はアルコールのようにはっきりはしていないのですが、メタボリックシンドロームなど肥満が原因の1つではないかとされています。
要は糖質の取り過ぎによって肝臓に過度の脂肪がたまってしまうということです。
ただ、太ってなくても激しいダイエットが原因で脂肪肝になることもあるので、痩せているからと言って安心することは出来ません。
脂肪肝の診断
脂肪肝は自覚症状がほぼありません。
よく肝臓は沈黙の臓器、なんて言いますよね。
これは、肝臓の自己修復能力が高く、ちょっとやそっとじゃ症状が出ず、症状が出たときには病気が進行してしまってることからそう呼ばれているんです。
つまり、もし自覚症状があればかなり危険な状態と言えます。
自覚症状としては、疲れが取れない・食欲がない・むくみ・肝臓のあたりの痛み、などがあげられます。
特に痛みを発している場合はかなり危険な状態ですのですぐに病院へ行ってください。
それ以外の症状も、一つ一つは大したことがないかもしれませんが、長く続くようなら医師に相談したほうがいいと思います。
自覚症状がないなら、どうすれば早期発見が出来るのか。
それは健康診断などで行う血液検査です。
肝機能はほぼ確実に検査項目に含まれています。
血液検査の結果で問題があれば早めに専門医にかかり、場合によっては精密検査を受けてください。
こうすることで脂肪肝を早期発見することが出来るのです。
まとめ
知人は医師に「美味しそうなフォアグラだねー」とエコー検査で言われたと言っていました。
人の肝臓も脂肪がつきすぎたらフォアグラ扱いです。
食べるには美味しいフォアグラですが、自分の身に起こる時は病気です。肝臓が正常じゃない状況です。
しかも脂肪肝は進行すれば肝炎、肝硬変、肝がんと命の危険が出てきます。
脂肪がついているだけだと楽観視してはいけません。
フォアグラみたいな肝臓と言われたら、今一度、食生活を振り返ってみましょう。